‟すいもくきんどう”出発点!

東京都に再び緊急事態宣言が出されました。
コロナウイルス対策が一進一退のなか、店の状況も同じように一進一退が続いています。

昨年10月の開店以来、感染状況を鑑みながらできるだけ出発点を開ける努力をしているのですが、リモートワークや不要不急の外出を控えるという新たな行動様式が浸透しつつあるなかで、店の運営方針もあらためて見直す必要性をずっと感じています。
感染予防の求めに応じて、開点当初から営業時間を細かく変更してきました。
けれども、営業日については月・火の店休日(この日はバスの乗務をしています)をのぞいては、原則水曜日から日曜日までとし、日曜日はイレギュラーでお休みをいただいていました。

しかし今回の緊急事態宣言を機に、今後は毎週日曜日もお休みをいただくことに決めました。
営業日は水曜日から土曜日の4日間。ギャラリー展示やイベントがある場合のみ、イレギュラーとして日曜日を営業することにしたいと思います。
そしてこの貴重な休日は、コロナの収束が見えないなかで、かけがえのない家族と過ごす大切な時間として、またこの先コロナが収束し、来たるべき新たな世の中を生きるための本づくりの準備のために費やしていきたいと思います。

けれども、営業日が減るということは、当然、売り上げも落ちるということです。
わたしが若き日にバイトでお世話になった、いまこうしてひとり出版社を切り盛りするであろうきっかけを作ってくれた善行商事という小さな会社の経営者・佐藤善行社長は、
「従業員は休みが多い方がうれしいけれど、社長はその逆なんだよ!」
と、いつも苦笑いをしながら経営の苦労話をしてくれました。当時のわたしにはその言葉の意味を真面目に聞くどころか、理解すらできませんでしたが。

今回の決断はわたしとってはとても大きな出来事です。が、決めたからにはそのなかでやりくりできる方法を見つけ出さなければなりません。
それは苦しくもありますが、挑戦しがいのある取り組みでもあると思っています。

半分やけになりながら、ふち口ずさんだ言葉が、
「すいもくきんどう出発点!」
でした。意外にいい響きです。
これをもう一つのキャッチフレーズにして出発点をさらに盛り上げていきます。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。